リハ技術部
リハ技術部の
ご紹介
リハ技術部は多くの理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が在籍しており理学療法科、作業療法科、言語療法科、教育研修科、在宅支援科の5つの科で構成されています。 リハビリテーションチームの一員として、さまざまな面で患者さまのリハビリテーションをサポートさせていただきます。
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リハ技術部理念
「地域へ参加できる生活を」
他職種との連携を取りながら、患者さまが再び地域へ参加できる生活に戻れることをめざし、リハビリテーション医療の一員として貢献します。
学会・研修会発表実績
各科のご紹介
理学療法科
理学療法とは
理学療法は、座る・立つ・歩く・といった、体や上肢・下肢を屈伸するような基本動作能力の回復を図る治療法で、熱・水・電気・運動などの物療的な手段で治療する物理医学的側面と、残された能力を最大限に生かして社会復帰をめざすリハビリテーション的側面を持ち合わせています。
その中で当院の理学療法部は、病院内でのリハビリテーションから在宅復帰への移行を目標としていることから、運動での身体機能の改善・維持を目的とする運動療法を基本としており、関節可動域や筋力、持久力、全身の生理機能の各維持・増大などを行うプログラムを提供。
また作業療法士とも連携し、在宅復帰へ向け日常生活を想定した指導や病棟訓練、退院前の訪問指導、外出練習の実施のほか、訪問リハビリテーションにも他職種と協力しながら取り組んでいます。
このほか全国でも先駆的に取り組んできた義手・義足装具に関するセミナー開催や、回復期病院でありながら外来での心臓リハビリテーションの開設も。また日々進化する理学療法に対応するため、院内研修会ほか、当法人内グループ開催の高槻地区合同勉強会や卒後研修などにも積極的に参加するなど、新たな知識の習得や技術向上に努めています。
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治療、訓練内容
- 関節可動域の維持・増大
- 筋力の維持・増大
- 筋持久力の維持・増大
- 運動の協調性の改善
- 全身の生理機能の維持・増大
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スタッフインタビュー
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メッセージ
理学療法科 池上 泰友 科長 理学療法部では、日々進化するリハビリテーション機器を積極的に取り入れ、エビデンスに基づいた理学療法を提供しています。新入職員1人に対して1人の指導者がつき、1年間、徹底した研修を実施するなど教育体制が整っているのが大きな強み。若いスタッフが多く活気があり、一丸となって一つの目標に向かえる団結力も当部の長所です。患者さまが再び元の生活に戻れるように、また社会復帰できるようにとの思いを持って、取り組んでいます。
理学療法科 池上 泰友 科長
作業療法科
作業療法とは
「人は作業を通じて健康や幸福になる」という基本理念と学術的根拠に基づく作業療法は、
身体・精神・発達・高齢期の障害がある方のほか、環境への不適応により、仕事や家事、対人交流などに困難が生じている、あるいは生じることが予測される方を対象としています。
身体機能面への働きかけ作業を通じて、生活に不可欠な筋力や関節の動き、感覚機能などの維持・改善を図りながら、体のスムーズな動きや耐久性の獲得をめざします。
高次脳機能障害など記憶や行動に影響する障害のある方に対する評価と訓練や、脳卒中や脊髄損傷などによる上肢・手指の筋力低下や麻痺に対しては電気刺激療法を用いた治療も。また食事・トイレ・着替えなど身の回りの日常生活動作訓練では、実際の自宅環境に近い院内施設にてリハビリテーションを行い、福祉用具は業者とのタイアップにより、入院中からデモ機を使用した練習も可能です。
また退院後に自宅に戻ることが決まっている患者さまについては、退院後すぐから安心して自宅で過ごせるよう入院中よりご自宅を訪問し、環境調査・調整を実施。作業療法・技術の向上を図るため、部内・院内勉強会や新人研修を定期開催するほか、外部勉強会にも積極的に参加しています。
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目的
- 身体機能面への働きかけ作業活動を通じて、実際の生活に必要な筋力、関節の動き、感覚機能などの維持・改善をはかるとともにスムーズな動きや耐久性の獲得などを行います。
- 高次脳機能面への働きかけ生活に必要な時間・物の扱い方・周囲の状況の認識、物事の記憶、計算、動作の順序や方法を決定し遂行していく、などの能力を評価し、治療・訓練します。
- 心理面への働きかけ長期入院や障害により、失われやすい精神活動や生活に対する意欲の維持・改善をはかると共に、不安を和らげたり、自信づけを行ったりします。
- 日常生活面への働きかけ食事、更衣、排泄などの身辺動作や家事動作につて、その動作ができない原因を評価し・その人にあった適切なやり方・介護の方法を訓練・指導します。
- 職場復帰への働きかけ職場復帰にむけて、身体機能、作業能力、一般能力(学習能力、注意力、問題解決能力など)、移動、コミュニケーション能力などを評価し、訓練を行います。
治療、訓練内容
- 機能訓練
- 日常生活動作訓練
- 高次脳機能訓練
- 自助具の考察・作製
- 電気刺激療法の活用
- 入院時訪問・退院前訪問指導
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スタッフインタビュー
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メッセージ
作業療法科 田邉 晃平 科長 作業療法士はリハビリテーション医療の一翼を担います。特に日常生活動作(トイレやお風呂など)や日常関連動作(料理や洗濯など)に対してアプローチする機会が多く、身体のトレーニングというよりも退院後も継続して実施していく活動が練習の対象となります。そのため患者様、ご家族様としっかりコミュニケーションを取り、共通の目標を立て、それぞれに合った作業療法プログラムを行っていくことが重要と考えています。リハビリテーションはその人らしさを取り戻す過程であってゴールはありません。その過程をしっかりとサポートできる療法士でありたいと思います。
作業療法科 田邉 晃平 科長
言語療法科
言語聴覚療法とは
言語聴覚療法とは、「話す」「聞く」「食べる」など、人が生きていく上でとても重要なことに対する治療・指導・助言などの支援となります。
言語療法科では、主に脳卒中後の「言語障害」「高次脳機能障害」「摂食嚥下障害」など、コミュニケーションや食べることに対して言語聴覚療法を行っています。
コミュニケーションとは、人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達のことですが、お互いに心を通じ合わせることが大切です。「ことば」に対する言語聴覚療法が中心となりますが、「ことば」以外でも個々に合わせて最適なコミュニケーション手段を検討し、支援しています。
また、口から食べるということは単に生きる上での栄養摂取のみでなく、日常の大きな楽しみでもあります。より安全に楽しく食事ができるように、姿勢や食事形態、摂取方法などの評価・治療を行っています。
言語聴覚療法は生活を考える上でとても重要なリハビリテーション医療の一つです。
我々スタッフはその点を理解した上で、一人一人の患者さまに真摯に向き合っていきます。
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治療、訓練内容
- 発声発語訓練
- 構音訓練
- 言語機能訓練
- 高次脳機能訓練
- 摂食嚥下機能訓練
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スタッフインタビュー
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メッセージ
言語療法科 西島 浩二 科長 私たち言語聴覚士は、患者さまの生活を第一に考えた上で、今後の生活により良い影響を与えられるように、リハビリテーション医療を提供していきます。2022年度より摂食嚥下障害専門の外来も始まり、入院患者さまだけでなく、退院後の方、地域の方々への摂食嚥下に対する支援も可能になりました。スタッフ一人一人が患者さまのニーズや想いに真摯に向き合ってまいります。
言語療法科 西島 浩二 科長
教育研修科
教育方法には、おおまかに分けて、off-JT(Off the Job Training)とOJT(On the Job Training)があります。 off-JTでは、入職年次に応じた研修や、リーダー・役職者など役割に応じた各研修を用意し、段階的なレベルアップを支援しています。
OJTでは、入院時の多職種合同評価や治療、定期カンファレンス、訪問業務などに同行して指導を行い、臨床姿勢・専門性の向上に努めています。
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スタッフインタビュー
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メッセージ
教育研修科 貞末 仁美 科長 私たちが行う教育研修業務の特徴は、自職種以外への指導にもあたることです。
例えば、理学療法士が理学療法士を指導するということは珍しくありませんが、作業療法士や言語聴覚士のOJTを行うという点では当院ならではです。
off-JTでは、リハビリテーション専門職種だけでなく、看護師や薬剤師、医療ソーシャルワーカーなど、病院に入職された全ての新人を対象に集合研修を行います。社会に出る第一歩を抵抗感なく安全に踏み出してもらえるよう、そして専門職としてスキルアップできるよう、OJTとoff-JTでサポートしています。教育研修科 貞末 仁美 科長
在宅支援科
当院病棟から退院された方が対象の通院リハビリテーションは、今後の生活に不安を感じている方や職場復帰に向けさらなる能力向上をめざす方対象に退院後も安心して外来での理学療法・作業療法・言語聴覚療法を受けていただける体制を整えています。
訪問リハビリテーションは、在宅・職場復帰をめざす方に加え、外出が困難になったなど在宅生活に何らかの問題が生じた方が対象です。当院の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問し、屋外歩行練習も含め生活上必要な動作や心身機能の維持・向上につながるリハビリをご自宅の環境に応じて提供いたします。
また、住宅改修・福祉用具についての助言や、ご家族への介助指導も行っています。
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スタッフインタビュー
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メッセージ
在宅支援科 山口 勝生 科長 在宅支援部では通院・訪問の各リハビリテーションに対応し、患者さまがご自宅で問題なく生活できるようサポートしています。特に訪問リハビリテーションは実際の生活場面で行うため、患者さまの思いをくみ取りやすい環境です。ご本人が何を一番望んでいるのかをしっかりと確認しながら、住み慣れたご自宅で安全にリハビリテーションができるように心がけています。また、すでに在宅療養中の方への対応も可能ですので、ケアマネジャーさんを通じてご相談ください。
在宅支援科 山口 勝生 科長